チャールズ・ダーウィンは、19世紀のイギリスの偉大な科学者の一人です。「種の起源」という本を著し、自然選択説に基づく生物の進化論を提唱しました。自然選択を生物の進化の基盤とする考え方は、今でも生物学の根幹を成すものとされています。
ダーウィンの時代は博物学という学問が大きな関心を集め、発展していきました。博物学は、自然の中の動物や植物、鉱物の種類、性質、分布などを記載して整理し、分類する学問です。博物学を極めるためには、対象となるものを詳細に観察することが不可欠です。
ダーウィンはまさに博物学者の一人でした。この絵本で描かれているように、ダーウィンは子どものころ、教室の中でじっとしていることは大嫌いで「野原で甲虫やミミズ、鳥や石ころや骨をさがしてばかり」。そして、「見つけたたからものを種類ごとにわけたり、ならべたりするのに何時間でも集中すること」ができたといいます。そんなダーウィンが、ビーグル号という海軍の船で世界中をめぐることができるようになったとき、どんなにうれしかったことでしょう。
この絵本でダーウィンと一緒に、ビーグル号の航海を楽しみましょう。もちろん、有名なガラパゴス諸島にも行きます。5年に及ぶ航海を通じて、ダーウィンは多くのことを知りました。それらはダーウィンが進化論を考える上で大いに役立ちました。ダーウィンはビーグル号で体験したことをまとめ、「ビーグル号航海記」という本も出版しています。この絵本を読んで「ビーグル号航海記」も読んでみたくなりました。
チャールズ・ダーウィン、世界をめぐる
ジェニファー・サームズ 作
まつむらゆりこ 訳
廣済堂あかつき
本体1800円+税
2016年9月30日発行
2016年9月30日発行
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