てんごくにいったのうふ
こどものとも2016年10月号
福音館書店
プラサンサ・カルコーッテゲ 再話・訳
イノーカ・デ・シルバ 絵
スリランカの昔話です。あるところに農夫がいました。稲刈りをしようと田んぼに行くと、稲が倒れ、あちこちに丸くへこんだ跡がありました。丸い跡は農夫の家のうすと同じ大きさです。「きっとうちのうすがうごいていたずれしたにちがいない」と思った農夫は家に帰り、うすが動けないようにひもでしばりました。
ところが次の日も、また丸い跡がたくさんありました。ほかの家のうすだと思った農夫は村の人たちに話し、村中のうすをひもでしばってもらいました。そして次の日、やっぱり丸い跡があったのです。
農夫は見張りをすることにしました。夕方、田んぼに行っていってみると、そこにいたのは一頭の像でした。むしゃむしゃ稲を食べています。農夫は夜が明けるまで稲を食べ続けた像と一緒に、天国に行くことになります。
奇想天外なお話に引き込まれてしまいました。素朴な温かさが感じられる絵も魅力的です。描かれた農夫たちは表情豊かで親近感が湧いてきます。
奇想天外なお話に引き込まれてしまいました。素朴な温かさが感じられる絵も魅力的です。描かれた農夫たちは表情豊かで親近感が湧いてきます。
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