ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2022年2月11日金曜日

【本の紹介】はるになったら(こどものとも年中向き2022年3月号)




 春を待ちわびる子どもの心を素直に表現した絵本です。季節の移ろいが見せる僅か変化を的確に捉え、読む人の共感を得ています。

 お話は、白鳥が飛ぶ姿を描いた扉のページから始まります。窓越しに白鳥を見ていた子どもは、晴れていながら雨が降っていることを不思議に思い、直に屋根の雪が溶けて雨垂れのように見えたことに気づきます。

 春が子どもに、外に出ることを呼びかけているようです。子どものウキウキした気持ちが伝わります。猫の瞳の変化で外の光の強さを表現しているところなど、心憎い演出もあります。

 家の外の自然観察が丁寧です。まだ雪が残る中、遠くの桜並木の空が桜色に見えるなんて、本当でしょうか。春の訪れが楽しみになる絵本です。(店主)


はるになったら(こどものとも年中向き2022年3月号)

渡辺郁子 さく


福音館書店

2022年3月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

0 件のコメント:

【本の紹介】せっせ せっせ

 見逃していた方に朗報です。4年前に「こどものとも年少版」として発行された作品がハードカバー化されて再登場しました。  お話は、一人の子どものお山づくりから始まります。それを見ていたお友だちが仲間に加わります。  お山の土は、小さなバケツで「せっせ せっせ」と運びます。はじめは小...