チューリップは春の訪れを華やかに伝える花です。この絵本を読むと、誰もがきっとチューリップを育ててみたくなります。
チューリップは球根から育てます。球根の中をみると、すでに芽がそこにあり、葉っぱになるところも花になるところも分かるそうです。芽は玉ねぎのようにみえる「りんぺん」で囲まれています。りんぺんには養分がたくさん蓄えられています。
秋に球根を植えて、土の中から芽が出て来るのは冬の寒さがゆるむ春。葉っぱが伸びて、その内側には花の蕾が育っています。そして、球根のりんぺんの隙間にはかたまりのようなものができていました。すでに新しい球根が育ち始めているのです。
花を咲かせたチューリップは、梅雨に入るころにはすっかり枯れてしまいます。土を掘り返すと、元の球根は無くなり、新しい球根がいくつかできていました。チューリップは球根で増えていくのです。では、種は? チューリップは種を作らないのでしょうか? その答えもこの絵本が教えてくれます。(店主)
チューリップ きゅうこんとたね(かがくのとも2022年3月号)
山根悦子 さく
福音館書店
2022年3月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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