一匹の猿の物語です。物語は表紙から始まっています。猿が寝ています。猿は扉のページで目を覚まし、さらにページをめくると木から木へ飛び移り、何かを探しています。
見つけたのは食べ物です。猿は木の実を食べます。そしてまた、繰り返し繰り返し、次の食べ物を探すのです。
迫力あるモノトーンの絵に圧倒されます。ひらすら食べ物を求める猿の姿が修行僧のように見えてきます。一方で、つぶらな瞳が印象的です。確かな生命力を感じさせます。
やがて猿はもう一匹の猿と出会います。予期せぬ出会いだったのかもしれません。でも、いつか出会うことを知っていたようにも思います。猿は二匹になりました。そこから始まるのは、また別のお話。いつ私たちに届くのか、楽しみに待つことにしましょう。(店主)
さるがいっぴき(こどものとも2018年8月号)
MAYA MAXX(まや まっくす)
福音館書店
2018年8月1日発行
本体389円+税
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