子どものころ、誰でも親の服を着て遊んだのではないかと思います。ブカブカの服で大人になった振りをして面白がっていました。
この絵本ではパパのセーターを着たユウタが、パパになったつもりでお散歩に出かけます。パパのセーターを着たから「セーターパパ」という訳です。パパはこの日、出張で家にいませんでした。近所のお店の大人たちはユウタをあたたかく見守ります。
公園に着くと一騒動が起こります。友だちのヒロくんがセーターの中に潜り込んで来て、揉み合っているうちにユウタは転んでしまいます。おまけに隣の家の犬のクロが来て、じゃれついてきます。セーターはすっかりどろまみれ。雪も降ってきました。
最後は、帰って来たパパと出会ってユウタも一安心。絵本を読む子どもたちも、ホッとしてページを閉じることができるでしょう。暖かそうに描かれたセーターは、ユウタにとってパパそのものだったと思います。(店主)
セーターパパ(こどものとも年中向き2018年1月号)
小林陽子 文
たしろちさと 絵
福音館書店
2018年1月1日発行
本体389円+税
本体389円+税
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