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2017年11月11日土曜日

【本の紹介】シロナガスクジラ(かがくのとも2017年12月号)




 シロナガスクジラの生態を詳しく解説しています。そのダイナミックな生き方はとても面白く、遠い海の世界の冒険物語を読んでいるようでした。
 シロナガスクジラといえば、地球上でもっとも大きな哺乳類動物です。そのほか、歯は髭のような形をしていること、オキアミを食べることくらいしか知りまでした。
 一番驚いたのは、子どもを産み、育てるため、あたたかい南の海に行くことです。食べることも、寝ることも、休むこともなく泳ぎ続ける長い旅です。南の海で子育てをする半年の間、母クジラは何も食べず、体の重さは半分くらいに減ってしまうといいます。
 あたたかい海は、子育てにはよいのですが、餌になるオキアミはいません。子どもが冷たい海にも耐えられるようになると、シロナガスクジラの親子は再び北に向かいます。シャチに出会ったり、危険なことも多い旅です。北の海に近づくと、母クジラと子クジラは別々の方向に進みます。旅の間、子クジラは母クジラから多くのことを学びました。自立した子クジラが、これからたくましく生きていくことを願わずにいられません。(店主)

シロナガスクジラ(かがくのとも2017年12月号)
加藤秀弘 ぶん
大片忠明 え

福音館書店
2017年12月1日発行
本体389円+税

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