同じ作者の「きゃべつばたけのぴょこり」という絵本では、蝶々がカエルに危うく食べられそうになり、間一髪のタイミングで無事大空に飛び立ったところで終わりました。その場面からこの絵本が始まっている訳ではなさそうですが、登場しているのは同じカエルのように見えます。
主人公になったカエルですが、あまり格好のよい姿を見せてくれません。ごちそうにしようと思った蝶々には逃げられてばかり。クマンバチはこわいから近寄れないし、クモも草陰に隠れてしまった。そうこうしているうちにヘビが出てきたから、さあたいへん。一目散に逃げ出しました。
主人公のカエルはアマガエルでしょう。緑色の小さいカエルです。昔は田舎の田んぼ近くでよく見かけ、よく捕まえたことを覚えています。
この作品も最初は「ちいさなかがくのとも」で発表されました。2005年5月の発行でした。でも、生き生きとした描写は決して古臭さを感じさせません。描き込まれた絵を味わいましょう。草花の色彩が豊かで華やかです。
ちいさなかえるくん
甲斐信枝 さく
福音館書店
本体900円+税
2017年5月20日発行
2017年5月20日発行
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