岩崎書店
なかじまかおり
月夜は何故か胸がざわざわしてくることがあります。子どもたちもそうです。どこかそわそわ落ち着きません。部屋の灯りを消して窓の外を見てみましょう。空の青さがだんだん深くなり、こっちにお出でと誘っているようです。我慢できない友だちがやってきました。さあ、散歩に出かけましょう。
花や草の笑い声が小さく聞こえます。大きな木やそこに住んでいる生き物の息も聞こえます。草原が風で波打ち、暗い森は月の明かりが散らばります。
耳を澄ませば、また何か聴こえてきます。見上げれば、そこにいるのはお月さま。何が聴こえてきたのでしょう。
夜のお散歩はちょっとこわいかもしれない。でも、明るいときとは違う何かがあるかもしれない。子どもたちは好奇心に後押しされ、自分の世界を広げていきます。
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