ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2015年9月4日金曜日

【本の紹介】森の絵本

森の絵本
講談社

長田弘・作
荒井良二・絵

 森の中で、姿の見えない声が呼びかけます。
「いっしょにさがしにゆこう」
 探し物は「きみのだいじなもの」。それは流れる川の水の輝きであり、たくさんの花々の色です。明るい笑い声や美味しそうな匂い、思い出の詰まった本、窓から見つめていた夢、好きな人の手のあたたかさ。そして、その人の目の中に映る君自身だといいます。
 でも声は、最後に再び森に行こうと導きます。一番大事なものは森の中にあるというのです。森には豊かな時間があり、百年の時が過ぎても森は変わることはありません。森に育まれているのは命のつながりではないでしょうか。森の外まで探しに行ったのは、命の大切さを教えてくれるものだったように思います。
 読む人をまるで別世界に連れていってしまうような、深みと広がりを感じさせる絵も素敵です。

0 件のコメント:

【本の紹介】忍者からみた世界(たくさんのふしぎ2025年9月号)

 かつて子ども向けのテレビ番組や漫画で人気を博した忍者は、今では多くのファンが世界中にいるようです。その忍者の実像に、リアルに迫る絵本です。  文章を書いた三橋源一さんは、忍者が生まれた地域の一つである三重県の伊賀地方に移住し、古文書を読み解いて忍者の研究をしています。農業や狩猟...