カラスノエンドウは空き地や道端でよく見かけるマメ科の植物です。身近な草花ですが、生命の不思議を感じることができます。どんな不思議なのか、この絵本でみてみましょう。
カラスノエンドウは、春になるとあかむらさき色のかわいい花を咲かせます。でも、実はカラスのように真っ黒になります。だから、名前にカラスと付くのかな。
春が終わるころ、黒い実が2つに割れています。まだ割れていない実を見つけたら、そっとつまんでみましょう。実が割れて、中に入っていた種が勢いよく飛び出します。実が割れるとき、「パチッ」という音も聞こえます。種を飛ばしたあとの実は、面白いことにさやがねじれているようです。
ところが、雨の日。黒い実をつまんでも種は飛びません。ねじれていたさやも、ねじれが戻っています。種が飛び出るときに聞こえる音も聞こえず、カラスノエンドウのしげみはシーンとしています。雨で濡れたせい? この絵本では、それを調べるための実験のやり方も教えてくれます。(店主)
カラスノエンドウの たねが とんだ(かがくのとも2024年6月号)
高柳芳恵 ぶん
大橋慶子 え
福音館書店
2024年6月1日発行
定価460円(本体418円+税)
0 件のコメント:
コメントを投稿