昔話の絵本です。おじいさんとおばあさんは、願うものはすべて手に入れられるようになりますが、おばあさんの欲深さのせいですべてを失うことになります。
「むかし、ずっと むかし」とお話が始まります。海の近くの古ぼけた小屋に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。毎日、おじいさんが二人で食べる分だけの魚をとって、慎ましく暮らしていました。ある日、おじいさんは金の魚を捕まえます。魚は、逃してくれたらお礼にどんな願い事も叶えてあげるといいました。でも、おじいさんは礼などいらないといって逃してあげました。
おじいさんは家に帰って、おばあさんに海であったことを話します。すると、おばあさんは「なんてまぬけなひとなんだろう」といって、魚に願い事を伝えるようおじいさんにいいつけます。おばあさんの願いはどんどんエスカレートしていって…。
迫力のある絵がお話をダイナミックに仕立て上げています。ほぼ同じ内容のお話が世界各地に伝わっているそうです。この絵本のお話は、ブルガリアのマケドニア地域に伝わるお話を再話しました。最後におじいさんとおばあさんはもとの慎ましい生活に戻りますが、よりいっそう穏やかで幸せな毎日を過ごしているようです。(店主)
きんのさかな マケドニアの昔話(こどものとも2023年8月号)
八百板洋子 再話
スズキコージ 絵
福音館書店
2023年8月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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