この絵本は、私たちの社会の課題になっている4つのテーマを取り上げた「あしたのための本」シリーズの1冊です。シリーズ最後にご紹介するこの絵本のテーマは男女平等です。
多くの人が男女平等は当然と考えるようになりました。でも、残念ながら、未だに男性が特権を持っている場合も少なからずあるようです。女性が男性と平等になるためにはどうしたらよいのでしょうか。
男性が女性より偉かったのは、男性の方が強くてかしこくてゆうかんだと思われていたからです。でも、この絵本がいうように「女と男は、ほとんどどこもかわらない。ちうがうのは体のつくりだけだ」と思います。頭のよさや地位や性格は、性別とは何も関係がないのです。
では、どうして違いが出てくるのでしょう。この絵本は、それは育てられ方が違うから、と教えてくれます。多くの男の子が偉い人になるように育てられ、女の子はいい奥さんになるように育てられてきました。あらゆることが男中心であったため、何でも男が指図し、男が気に入るような社会になってしまったのです。
この絵本の最後に載せた一文で、作者は教育を変えていくことの必要性を訴えています。そして、「平等な社会は誰にとっても生きやすい社会なのだ」といっています。私たちが男女平等な社会を目指す意義は、ここにあると思います。(店主)
女と男のちがいって?
文 プランテルグループ
絵 ルシ・グティエレス
訳 宇野和美
あかね書房
2019年7月20日発行
本体1800円+税
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