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2019年8月28日水曜日

【本の紹介】かがくのとものもと




 月刊科学絵本の「かがくのとも」が創刊50周年を迎えました。「かがくのとものもと」は、その記念誌として発刊されました。50年に及ぶ「かがくのとも」の歴史を振り返ることができます。
 第4部に「かがくのともの50年601作品」が掲載されています。月刊誌ですから1年間で12作品、50年間で600作品となるはずですが、601作品になっています。実は、「かがくのとも」には通巻号数が付いていない増刊号が1回だけ出ているそうです。それを合わせて601作品というわけ。
 多くの科学絵本が「かがくのとも」から生まれています。今でも人気のあるロングセラー絵本がたくさんあります。「はははのはなし」(加古里子文・絵)は1970年4月号でした。「みんなうんち」(五味太郎作)は1977年7月号の作品です。
 思わぬ発見もありました。「どうぶつえんガイド」(あべ弘士作)が1991年4月号として出ています。単行本の「どうぶつえんガイド」(あべ弘士さく・え)もありますが、こちらはページ数も多く、もともと「かがくのとも」としてつくられたとは思っていませんでした。実は、単行本は91年4月号の後に出された同じ作者による「かがくのとも」2作品を加え、3作品を合わせて単行本化されたのでした。
 科学絵本の発展に「かがくのとも」が大きく貢献したことは間違いないでしょう。知識や情報を与えることより、子どもたちの好奇心を育てることに重きを置いたつくり手の姿勢も評価されると思います。
 「かがくのとも」から生まれた展覧会の「あけてみよう かがくのとびら展」が8月23日(金)から9月8日(日)まで、東京・千代田区の「アーツ千代田3331」1階メインギャラリーで開催中です。(店主)

かがくのとものもと

福音館書店
2019年4月15日発行
本体2500円+税

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