ねこのオーランドー一家のお話です。猫も人間と同じように、子どもの教育問題には頭を悩ませているようですが、家族の思いやりがあれば楽しい日々を過ごせます。
子猫たちを学校で学ばせようと考えたオーランドーは、そのための費用をかせぐことにしました。猫に役立つものを発明して買い取ってもらうのです。奥さんのグレイスも、古い毛布を新品のようにふかふかに仕立て直したり、手袋やマフラーを縫ったりしてお金をかせぎます。
お金ができたので子猫たちは学校に通えるようになりました。ところが、子猫たちは学校に行くのをいやがります。あらゆる手段を使って学校をさぼろうとします。怒ったオーランドーは「おまえらは、もう学校へいかんでいい!」と怒鳴りますが、グレイスはこれを聞いてちょっとほっとしたみたい。グレイスは本当のところ、〈ねこは勉強よりねずみ捕り〉をモットーにしていたからです。
オーランドーを主人公にした最初の絵本は、1938年にイギリスで発行されました。その後、シリーズ化され、全部で18巻に及ぶようです。この絵本はその中の一冊で1942年の発刊です。猫たちの生活を生き生きとダイナミックに描きます。オーランドーはマーマレード色の猫という設定。とてもゴージャスで、カッコいいのです。(店主)
ねこのオーランドー たのしい日々
キャスリーン・ヘイル さく
こみやゆう やく
好学社
本体1600円+税
2018年12月19日発行
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