魚釣りのお話を魚たちの側から描いた絵本です。この魚たち、ちょっと用心深いようです。
川底に黄色いお団子が「どぼん」と落ちて来ました。美味しそうな匂いです。でも、これは釣り針がついた餌。食べた魚は釣り上げられてしまいます。
最初に見つけたのは2匹のギンブナでした。賢明なことに、危険を感じてすぐには飛び付かず、ほかの生き物たちの意見も聞いてみることにしました。すると、イシガメやウナギ、カニ、ナマズなど、川の仲間たちが大勢集まります。
迫力いっぱいに描かれた魚たちが川の中で楽しい会話を繰り広げます。最後は経験豊かなコイが登場して事なきを得ました。魚釣りは魚と人間の知恵比べ。今回は魚たちが一枚上手だったようです。
さて、このお話の中に登場するイタセンバラという魚。虹のような模様でとても綺麗です。私は見たことも聞いたこともありませんでしたが、作者の思い出の魚の一つのようです。(店主)
かわのなかでは(こどものとも2024年7月号)
伊藤秀男 さく
福音館書店
2024年7月1日発行
定価460円(本体418円+税)
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