チョコレートがもっと好きになる絵本です。チョコレートは自然の力と人の技術が組み合わさってできた奇跡のお菓子だったのです。
チョコレートは不思議なお菓子です。かたいのに、口に入れるとすぐにとけて、甘くてちょっと苦みのある味が、口いっぱいに広がります。
チョコレートはカカオという植物の種に含まれている油でできています。カカオの油の特徴は、約25度以下ではかたい結晶になるのに、人の体温に近い温度ではとけてしまうこと。だから、チョコレートを食べると、口の中で結晶がとけて液体になり、そこに含まれていた砂糖やミルクなどの甘さと香りが楽しめるという訳です。
ただ、カカオの油がチョコレートになるまで、多くの工夫を必要とし、長い時間がかかりました。この絵本は、ひと粒のチョコレートにとけ込んだ私たちの歴史も解き明かしてくれます。
この絵本は「たくさんのふしぎ」2021年4月号として発行されました。挿絵を追加し、表紙の絵を新たに描き下ろしてハードカバー化されました。(店主)
ひと粒のチョコレートに
文 佐藤清隆
絵 junaida
福音館書店
2023年10月5日発行
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
0 件のコメント:
コメントを投稿