一人の画家と、その妻との人生を描きました。二人は決して長いときを一緒に過ごしたとはいえなかったようです。
出会い、そして愛し合うようになった二人。やがて戦争が始まり、急ぎ結婚しますが、画家は兵隊として旅に出てしまいます。それでも二人は深い愛情で結ばれていました。
画家は戦争から戻り、喜びのときを取り戻します。でも、やがて病に襲われ、高熱に震えながら、二人はともに未知の世界に旅立っていくのでした。画家の名前はエゴン・シーレ。妻の名前はエーディト。エーディトがスペイン風邪にかかり、エゴンの子どもを宿したまま亡くなると、その3日後にエゴンも28歳の生涯を終えました。
色彩がとても美しい絵本です。強烈な個性を発揮した画家の人生に思いを馳せることができるように思います。日本では2023年の冬から春にかけて「エゴン・シーレ展」が開催されていました。見逃したことがとても残念です。(店主)
エーディトとエゴン・シーレ
ハリエット・ヴァン・レーク 作
野坂悦子 訳
朔北社
2023年1月30日発行
定価:本体1500円+税
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