ヤドカリとイソギンチャクの助け合いを描いた絵本です。海の中で2つの生き物はどうやって助け合って生きているのでしょう。
イソギンチャクは普段、岩にくっついて生活しています。ヤドカリはそのイソギンチャクを自分の殻に付けてまうことがあるそうです。
イソギンチャクはヤドカリにくっついていると、食べ物のあるところに連れて行ってもらったり、ヤドカリの食べ残しを食べたりすることができます。一方、ヤドカリはイソギンチャクの毒針で身を守ってもらうことがあります。ヤドカリとイソギンチャクは「お互い様」で一緒に生きているのです。
付録に掲載されている「作者のことば」によると、別々の生物が同じところでお互いに利益を得ながら生活していることを「相利共生」といいます。実は、ヤドカリは空腹になると共生しているイソギンチャクを食べてしまうこともあるそうです。つまり、イソギンチャクはヤドカリの非常食にもなるということ。人間が考える「美しい助け合い」とは、ちょっと違う側面もあるようです。
ーいっしょに いきるー ヤドカリとイソギンチャク(かがくのとも2024年1月号)
大村文乃 ぶん・え
福音館書店
2024年1月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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