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2020年7月2日木曜日

【本の紹介】こどもたちはまっている



 光り輝く広がりは海でした。海は入り江となり、その入り江を見渡せる窓があります。窓の内側ではテーブルについた子どもたちが朝食を食べています。

 でも、子どもたちはなかなか朝食に手をつけられないようです。窓の外で船が通るのを待っているからです。子どもたちは、いつも何かを待っています。

 この絵本が描く世界の美しさに目を見張ります。特別な世界ではありません。そこにいる子どもたちの声が聞こえてきそうな身近な世界です。私たちは子どもたちの目を通して、そこにある世界を見ているのでしょう。

 子どもたちが待っているのは未来です。未来は希望とともにやってきます。子どもたちにはそう信じることができるエネルギーがあります。だから、世界は輝き、美しくなるのでしょう。子どもたちからエネルギーをもらえる絵本です。(店主)


こどもたちはまっている

荒井良二


亜紀書房

2020年6月17日発行

本体1600円+税

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