この絵本の主人公の気持ちは、多くの人たちの共感を呼ぶと思います。子どもも大人も、誰もが自分だけのものを欲しいと願っているからです。
それが取るに足らないものであっても構わないのです。それは自分のためだけに存在し、自己実現をサポートしてくれます。
自分だけのものだから、自分の好きにしてもいいのです。好きにしてもいい? じゃあ、何をするの? 人は自分だけのものを手に入れたときから、自分を理解しはじめるのかもしれません。
この絵本の主人公が手に入れたのは、ただの輪ゴムでした。輪ゴムを使って自分の可能性をこれだけ広げられるのはすごいと思います。輪ゴムは「プツン」と切れてしまいました。でも大丈夫。次はクリップを手に入れることができそうだから。(店主)
わたしのわごむはわたさない
ヨシタケシンスケ
PHP研究所
2019年11月22日発行
本体1000円+税
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