ひまなこなべ
あすなろ書房
本体1400円+税
文・萱野茂
絵・どいかや
アイヌの昔話です。お話するのは熊の神様です。この神様は、天から降りてアイヌの世界にいるときは熊の姿をしています。熊は狩りの獲物になり、体と頭は別々になってしまいます。でも、その魂は耳と耳の間にちょこんと座り、これから始まる一部始終を話してくれます。
獲物になった熊はアイヌの村に連れて行かれます。楽しい宴が始まり、そこで熊の神様は踊りが特別に上手な若者を見つけます。どうやらその若者は神様らしいのですが、正体がわかりません。
若者を忘れられない熊の神様は、そのあと何回も別の熊の姿になり、同じアイヌの矢に打たれ、同じ村にやってきます。果たしてこの若者の正体は明らかになるのでしょうか。
アイヌは北海道などに昔から住んでいる人たちです。作者の萱野茂さんもアイヌ民族のお一人として、アイヌ文化やアイヌ語の保存・継承に力を注ぎました。アイヌの人たちは動物や植物、人間が作った道具など、あらゆるものに魂が宿り、神だと信じていました。そして、いつも身の回りのものすべてに尊敬の気持ちを持ち、大切にしていたのです。この絵本から、その暖かい心が伝わります。柔らかいタッチの絵からも温かみを感じ取ることができます。
アイヌは北海道などに昔から住んでいる人たちです。作者の萱野茂さんもアイヌ民族のお一人として、アイヌ文化やアイヌ語の保存・継承に力を注ぎました。アイヌの人たちは動物や植物、人間が作った道具など、あらゆるものに魂が宿り、神だと信じていました。そして、いつも身の回りのものすべてに尊敬の気持ちを持ち、大切にしていたのです。この絵本から、その暖かい心が伝わります。柔らかいタッチの絵からも温かみを感じ取ることができます。
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