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2016年12月29日木曜日

【おすすめの1冊】アンジェロ



アンジェロ
ほるぷ出版
本体1400円+税

デビッド・マコーレイ 作
千葉茂樹 訳
(2006年5月25日発行)

 アンジェロは壁塗り職人のおじいさんです。今は古い教会の壁のぬりかえをしています。仕事中に息も絶え絶えのハトを見つけました。
 仕事を終えたアンジェロはハトをすくいあげ、帽子に入れました。帰る途中、どこかに捨てていくつもりでした。でも、町はとてもぶっそうです。家に着いたとき、ハトはまだ帽子の中でした。アンジェロとハトの交流が始まります。一人暮らしのアンジェロは、ハトを手当てして一緒に暮らすようになります。
 ハトは元気になり、アンジェロの家を出ていきます。でも、ときどきアンジェロを見に行きました。疲れた顔をしているアンジェロが心配です。アンジェロはハトをシルビアと名付け、いつも寄り添うようになりました。年老いたアンジェロもシルビアの行く末を心配しています。
 アンジェロとシルビアのお互いの思いやりが強く胸を打ちます。柔らかいタッチの絵は、少しユーモラスにやさしい心を表現しています。子どもに読み聞かせることを通じて、大人も楽しめる絵本です。

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