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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2023年3月11日土曜日

【本の紹介】過去と未来とわたしたち(たくさんのふしぎ2023年4月号)




 宇宙を研究する天文学者が過去と未来について考えました。過去から今、今から未来へ、私たち命ある者は分断されることなく、つながって存在していることを教えてくれる絵本です。

 はじめは私たちの体を作る物質のお話です。私たちの体を作る原子は、私たちが死ぬと自然に戻り、その原子はやがて別の人や生き物の体を作ることになります。つまり、過去の生き物の原子が今の生き物の体を作り、今の生き物の原子は未来の生き物の体を作ります。私たち生き物の体は、過去から今、今から未来へとつながっているのです。

 次に遠くのものを見ることについてのお話です。ものを見るということは、そこから光が飛んできて、その光を受け止めることにほかなりません。光が飛んで来るには時間がかかります。天文学では100億光年も離れた星を観察することがあり、それは100億年前という過去の光を今受け止めて見ていることになります。そして、今の私たちの姿も光に乗り、100億年先の未来に届くでしょう。私たちが生きる世界は、過去から今、今から未来へとつながっているのです。

 少しややこしく難しいお話かもしれません。でも、可愛らしいイラストが分かりやすくサポートしてくれます。(店主)


過去と未来とわたしたち(たくさんのふしぎ2023年4月号)

藤沢健太 文

佐々木マキ 絵


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

【本の紹介】くさはらこみちで おさきにどうぞ(ちいさなかがくのとも2023年4月号)




 春の楽しさが伝わる絵本です。読み終えると誰もがお散歩に行きたくなります。

 おうくんはおかあさんが散歩をしています。大きな川沿いの草原に続く小道です。

 優しい日の光を浴びて、虫たちが動き回っています。いつのまにか、おうくんの肩にテントウムシが止まっていました。どこにいたのかな?

 付録の「作者のことば」によると、絵本のどこかにアカツメクサの四つ葉が描かれているようです。こちらも、どうぞ探してみてください。(店主)


くさはらこみちで おさきにどうぞ(ちいさなかがくのとも2023年4月号)

稲垣あきら さく


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年3月9日木曜日

【本の紹介】アリのけっこんひこう(かがくのとも2023年4月号)




 タイトルが気になります。アリの「けっこんひこう」って、何でしょう。

 春の暖かい日、アリの巣で、はたらきアリが土を運び出しています。巣の出入り口が広がり、羽の生えた大きいアリと、それより小さいアリが頭を出すようになりました。大きいはねアリはじょうおうアリ、小さいはねアリはオスアリです。ほかの巣でも、同じようなようすを見ることができます。

 蒸し暑くて風が弱いある日、そのお天気を合図にしたように、あちこちの巣からはねアリが飛び立ちます。空を飛ぶはねアリの多くはトンボや鳥に食べられてしまいますが、生き残ったじょうおうアリは別の巣から飛んできたオスアリと出会い、飛びながら交尾をします。これが「けっこんひこう」です。

 アリを詳細に観察し、その生態を丁寧に描いた絵本です。無事、けっこんひこうを終えたじょうおうアリは新しい家族を作ります。アリはこうして次の世代に命を繋げていくのです。(店主)


アリのけっこんひこう(かがくのとも2023年4月号)

島田拓 ぶん

大島加奈子 え


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年3月8日水曜日

【本の紹介】タヌキのキヌコ(こどものとも年中向き2023年4月号)




 友だちづくりのお話です。誰もがみんな、お友だちを探し求めています。

 キヌコはタヌキの子どもです。このごろ、化けることが上手になりました。

 人間の子どもに化けることも出来るようになりました。でも、しっぽはそのまま。おかあさんはしっぽを隠せるスカートをはかせてくれました。

 キヌコはスカートをヒラヒラさせて遊びに出かけます。はらっぱで人間の子どものツキコと出会いますが、友だちになれるかな。ハラハラドキドキのあと、驚きの展開にニッコリしてしまう絵本です。(店主)


タヌキのキヌコ(こどものとも年中向き2023年4月号)

とみながまい 文

おくやまゆか 絵


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

【本の紹介】はるのひるねうた(こどものとも年少版2023年4月号)




 数え歌の絵本です。ひとつ、ふたつと読み進めれば、春の野原でお昼寝する動物たちが増えていきます。

 仲良くお昼寝をする動物たち。とても気持ちよさそうです。

 文章はリズミカルに流れます。歌を歌うように、声に出して楽しみましょう。簡潔な文章の一方で、絵はダイナミックに展開し、物語を広げていきます。

 文章と絵が見事に絡み合って絵本の世界を作り上げました。春にぴったりの絵本です。(店主)


はるのひるねうた(こどものとも年少版2023年4月号)

松野正子 ぶん

降矢なな え


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年3月4日土曜日

【本の紹介】ほっぺ ほっぺ(こどものとも0.1.2. 2023年4月号)




 ほっぺの魅力を存分に楽しめる絵本です。いろいろな動物たちのほっぺの質感をたっぷり味わってください。

 動物たちのほっぺは、なかなか触ることも出来ないでしょう。でも、この絵本があれば、リスやインコ、イルカ、しまうま、ジャガーなどのほっぺが触り放題です。

 どの動物のほっぺがお気に入りになるでしょう。最後は人間の赤ちゃんが登場します。誰もが思わず触れてみたくなる、ぷっくりとしたほっぺ。お風呂上がりは「つ〜やつや」です。

 子どもと一緒に楽しみましょう。大人とほっぺの触り合いっこになれば、もっと楽しくなりそうです。(店主)


ほっぺ ほっぺ(こどものとも0.1.2. 2023年4月号)

木坂涼 ぶん

齋藤槙 え


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年3月3日金曜日

【本の紹介】くもくもじまのカミナリいっか(こどものとも2023年4月号)



 5人の子どもたちがいるカミナリ一家のお話です。小さいカミナリ坊やが大活躍します。テンポのよい文章と柔らかなタッチの絵で、絵本の世界を生き生きと描きます。

 カミナリ一家は空に浮かぶ「くもくもじま」の雲の上で暮らしています。子どもたちの名前は、パッコ、ピッコ、プッコ、ペッコ、ポッコ。カミナリかあさんの声が聞こえます。「おきなさあい! もう あさですよ!」

 パンケーキの朝ごはんを食べたら、お仕事の時間です。カミナリとうさんが「さあ! ひとあめ、ふらせるぞお」とかけ声を響かせます。カミナリ一家のお仕事は、雨雲を呼び集めて、あっちこっちに雨を降らせることです。

 みんなで太鼓を叩いて雨雲を集めます。それから一人ひとり、雨雲に乗って出かけていきます。最後まで残ったのは一番小さいポッコ。でも、その後のポッコの頑張りぶりは本当に見事です。(店主)


くもくもじまのカミナリいっか(こどものとも2023年4月号)

富安陽子 文

花山かずみ 絵


福音館書店

2023年4月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

【本の紹介】忍者からみた世界(たくさんのふしぎ2025年9月号)

 かつて子ども向けのテレビ番組や漫画で人気を博した忍者は、今では多くのファンが世界中にいるようです。その忍者の実像に、リアルに迫る絵本です。  文章を書いた三橋源一さんは、忍者が生まれた地域の一つである三重県の伊賀地方に移住し、古文書を読み解いて忍者の研究をしています。農業や狩猟...