タイトルが気になります。アリの「けっこんひこう」って、何でしょう。
春の暖かい日、アリの巣で、はたらきアリが土を運び出しています。巣の出入り口が広がり、羽の生えた大きいアリと、それより小さいアリが頭を出すようになりました。大きいはねアリはじょうおうアリ、小さいはねアリはオスアリです。ほかの巣でも、同じようなようすを見ることができます。
蒸し暑くて風が弱いある日、そのお天気を合図にしたように、あちこちの巣からはねアリが飛び立ちます。空を飛ぶはねアリの多くはトンボや鳥に食べられてしまいますが、生き残ったじょうおうアリは別の巣から飛んできたオスアリと出会い、飛びながら交尾をします。これが「けっこんひこう」です。
アリを詳細に観察し、その生態を丁寧に描いた絵本です。無事、けっこんひこうを終えたじょうおうアリは新しい家族を作ります。アリはこうして次の世代に命を繋げていくのです。(店主)
アリのけっこんひこう(かがくのとも2023年4月号)
島田拓 ぶん
大島加奈子 え
福音館書店
2023年4月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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