海の魚がお互いに助け合って生きるようすを描いた科学絵本です。珊瑚礁の海に暮らす魚たちを色鮮やかに描きます。
最初の見開きページをみると、大きな赤い魚が口を広げて小さい魚を飲み込もうとしています。危機一髪、と思ったら、大きな魚はずっと口を開けたまま。小さい魚は口の中をつんつん、のんびりつついています。
実は、小さな魚は大きな魚の体についた汚れや小さな生き物を食べて綺麗にしているのです。つまり、小さな魚は大きな魚にとって大切な「おそうじやさん」。さっぱりした大きな魚がその場を去ると、次は別の緑色の大きな魚がやって来て、おそうじをお願いしています。小さい魚は、こうしてお腹を満たすのです。
作者の大村文乃さんは海洋生物の研究者でもあります。美しい珊瑚礁の海と、そこに暮らす生き物たちの豊かな世界を存分にお楽しみください。(店主)
さかなの おそうじやさん(かがくのとも2025年9月号)
大村文乃 ぶん・え
福音館書店
2025年8月1日発行
定価460円(本体418円+税10%)
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