とても静かな絵本です。静けさの中から、山の生き物の息づかいが聞こえてきます。
夜が明けて雄大な山並みが見えてきました。早起きの鳥たちが翼を広げ、空に飛び立ちます。山際がバラ色の朝焼けに染まり、山の生き物たちが次々と動き始めます。
山は生き物たちの営みをすべて見つめ続けてきたと、この絵本は綴ります。山の生き物たちは山に見守られて生きてきたのです。永遠に続くこともあれば、進化することもある。山は知っています。変わることがあっても、変わらないのは、生きることだと。
山の一日を一編の詩のような文章が描写します。山の自然を光り輝くように描く絵も魅力的です。犬を連れた一人の人間が描かれ、私たちの世界との繋がりを明示していように思います。(店主)
山はしっている
リビー・ウォルデン 作
リチャード。ジョーンズ 絵
横山和江 訳
鈴木出版
2020年3月6日発行
本体1500円+税
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