希望があれば、一歩一歩進むことができます。「せんそう」がやってきても、それを押し返しながら前に進むのです。誰もが希望を持って生きていけることを教えてくれる絵本です。
家族で朝ごはんを食べている場面からお話が始まります。何も変わることのない一日。おかあさんは子どもの鼻にキスをして、子どもは学校に行きます。学校でお昼ご飯を食べたあとに「せんそう」がやってきました。
遠くからヒューンと音が聞こえてきたと思ったら、突然雷のような音が轟きます。そして、煙と火と大きな音に飲み込まれます。子どもの家があったはずの場所は黒い穴になっていました。子どもはひとりぼっちになりました。
子どもは「せんそう」から逃げようとします。でも、「せんそう」はどこまでも子どもを追いかけてきます。椅子がないといわれ、子どもは学校に入れてもらえません。毛布にくるまるしかない子どもに、別の子どもが椅子を持ってきてくれました。「せんそう」でひとりぼっちになった子どものみんなに椅子を持ってきてくれたのです。椅子が並ぶ道を、、子どもたちは「せんそう」を押し返しながら一歩一歩進みます。(店主)
せんそうがやってきた日
ニコラ・デイビス 作
レベッカ・コップ 絵
長友恵子 訳
鈴木出版
2020年6月15日発行
本体1500円+税
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