この絵本の作者の朱彦潼さんは中国で生まれ育ち、日本への留学経験もあるそうです。朱さんが母の思い出をもとに、中国が舞台の絵本をつくりました。
主人公のランランはたくさんのお店が並ぶ大きな町に住んでいます。ランランはおばあさんの住む小さな村に、遊びに行くことになりました。迎えに来てくれたおばあさんと一緒に、このごろ目が悪くなったおじいさんのために町で老眼鏡を買いました。
おばあさんの家は川が網の目状に流れる水郷地方の村にあり、「ウーペン船」と呼ばれる小さな船が手軽な交通手段となっています。ウーペン船は屋根が付いた黒い小さな船です。ランランたちは大きなフェリーからウーペン船に乗り換えて家を目指します。ランランはおばあちゃんからもらったかぼちゃのたねを食べました。川の魚たちにもあげました。
家まで帰り着く前に雨と風が激しくなりました。船が大き揺れてランランはおじいさんの老眼鏡を川に落としてしまいます。老眼鏡をなくして泣くランラン。周りの大人たちはランランを優しく気遣いますが、それは人間だけではなかったようです。(店主)
ウーペンせんと ろうがんきょう(こどものとも2019年2月号)
朱彦潼 さく
福音館書店
2019年2月1日発行
本体389円+税
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