この絵本のお話は「ちきゅう」の「たつのおとしごじま」にある「コーベッコー」で起こりました。コーベッコーに朝が来て、「かざみどり」が「コーベッコー」と鳴き声を上げたところからお話が始まります。
コーベッコーには港町があります。港町の観覧車に、不思議な宇宙望遠鏡を担いだ「クロメガネおじさん」たちが乗り込みました。望遠鏡で朝のお日さまを調べ始めると、お日さまのほっぺのあたりを「キンセイ」が通過しようとしています。くすぐったくなったお日さまは、キンセイをブルルンと跳ね飛ばします。キンセイはコーベッコーの「ロッコーざん」という山に落っこちてしまいました。落ちたところは湖です。キンセイの口から船に乗った「ヴィーナスカ」が躍り出てきてコーベッコーをめぐります。コーベッコーがどんなところか、ページをめくりながら一緒に見てみましょう。
神戸在住の作者が港町神戸に捧げる絵本を描きました。作者のスズキコージさんは静岡県生まれで、神戸出身ではありません。地球の外からやってきたキンセイやヴィーナスカは作者自身かもしれません。
この作者独特のインパクトの強い絵に度肝を抜かれます。その一方、ユーモラスな表現で親しみを感じさせ、また色使いのコントラストが見事で深みのある絵に仕上がっています。繰り返し読むことで新しい発見に気づく絵本になりそうです。(店主)
コーベッコー
スズキコージ
BL出版
本体1600円+税
2017年12月1日発行
2017年12月1日発行
0 件のコメント:
コメントを投稿