ひゃっくん
偕成社
本体1200円+税
2016年8月発行
竹中マユミ
お金にも心があるようです。この絵本の主人公は百円玉。ゆうたろうがおばあちゃんから、おこづかいにもらいました。ゆうたろうが百円玉を見つめて「こんにちは!」と言うと、百円玉も「こんにちは!」と返事をしました。ゆうたろうは友だちになった百円玉に「ひゃっくん」という名前を付けてあげました。
ひゃっくんはゆうたろうとすっかり仲良し。出かけるときはいつも一緒です。ゆうたろうのポケットの中で、あっちに行ったり、こっちに行ったり。でも、ひゃっくんは知っていました。「ぼくはお金。いつか、ゆうたろうとおわかれしなきゃいけない」。ゆうたろうが「ガチャガチャ」でひゃっくんを使うときが来ました。「だいじょうぶ。きっとまたあえるから」とひゃっくん。ゆうたろうは「またね。ひゃっくん」といって、ガチャガチャのレバーを回しました。
お金に心があったら、お金はどんなことを考えるのでしょう。自分の使われ方を自分で決めることはできないお金。ひゃっくんやその仲間たちのように、きっと人が幸せになる使い方をしてほしいと願うでしょう。お金を使うときには誰もが、そんな願いに寄り添ってほしいと思います。
ゆうたろうと別れた後、いろいろなところを巡ることになるひゃっくん。果たして、ゆうたろうと再び会うことはできるのでしょうか。
ゆうたろうと別れた後、いろいろなところを巡ることになるひゃっくん。果たして、ゆうたろうと再び会うことはできるのでしょうか。
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