とうだい
福音館書店
本体1300円+税
斉藤倫 文
小池アミイゴ 絵
岬に新しい灯台ができました。夜になったら、灯りをくるくる、海をぴかぴか。灯台の光は、船が航行するときの目印になります。
灯台が海を眺めていると、いろいろなものが見えてきます。にぎやかな客船や魚を捕まえて運ぶ漁船、いっぱいの荷物を積んだ貨物船。魚の群れやくじらも見えます。みんな、知らないどこかから来て、知らないどこかに行ってしまいます。
初めての冬、渡り鳥がよその国の話をしてくれました。でも、春が来ると北に帰ってしまいました。灯台は思いました。「ああそうか ぼくはどこにもいけないんだ」
また夏が来て、秋が来て、そして2度目の冬が来ました。灯台はいつでも「くる くる ぴか ぴか」。でも、恐ろしい嵐になった夜、灯台は自分の役目をしっかり果たします。渡り鳥たちもそんな灯台を頼もしく思っているようです。
灯台が愛くるしいキャラクターになって登場します。お話はテンポよく進み、絵も押し付けがましいところを感じさせず、気持ちよく読むことができます。
灯台が愛くるしいキャラクターになって登場します。お話はテンポよく進み、絵も押し付けがましいところを感じさせず、気持ちよく読むことができます。
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