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2016年11月23日水曜日

【本の紹介】おばあちゃんとバスにのって



おばあちゃんとバスにのって
鈴木出版
本体1500円+税

マット・デ・ラ・ペーニャ 作
クリチスチャン・ロビンソン 絵
石津ちひろ 訳

 ジェイのおばあちゃんはとても不思議です。素敵なものを、いつもジェイより先に見つけてしまうからです。
 ジェイとおばあちゃんがバスに乗ってやってきたのは、「がたがたのみちやこわれたドア、らくがきだらけのまどや、いたをうちつけたみせなど」で汚く見える街。ジェイが「いやだなあ」というと、空を指差して建物の上にかかる虹が見えることを教えてくれました。
 そんな街にある「ボランティアしょくどう」で、ジェイとおばあちゃんは食事のお手伝いをします。ボランティアしょくどうは、家のない人や食べ物に困っている人たちに無料で暖かい食事を振る舞う施設です。アメリカでは「スープ・キッチン」と呼ばれているそうです。ボランティアしょくどうには、すでに恵まれない人たちがたくさん集まっていました。始めは来ることをいやがっていたジェイも、知っている人をみつけて「ぼくやっぱり、きてよかった」と喜んでいます。
 ジェイが乗ってきたバスにはギターを持って歌う人がいました。その人の歌を聴きながら、ジェイは「おんがくのまほう」を感じることができました。ジェイはおんがくのまほうで心が豊かになり、他の人たちを愛せるようになったのだと思います。バスに乗ったのは、おばあちゃんが「バスのほうがたのしいじゃない?」といったから。おばあちゃんは素敵なものを見つけるのが本当に得意です。やっぱり不思議なおばあちゃんですね。

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