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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2022年6月11日土曜日

【本の紹介】たぬき




 2011年3月11日、日本では東北地方を震源地とする大きな地震がありました。津波を引き起こし、原子力発電所を破壊するなど、大きな被害をもたらしました。

 その日から1カ月ほど経ったある夜、一人の絵本作家が自宅の庭でたぬき一家と出会います。この絵本の作者です。

 3月11日以来、日本各地で地震が発生していました。絵本作家は地震日記をつけていましたが、たぬき一家と出会って以来、その日記は庭の観察記録の「たぬ記」になります。この絵本は「たぬ記」につづられた日々を絵で再現したものです。

 絵本作家の庭で繰り広げられたたぬき一家の物語は2012年夏に終わります。絵本作家には、いつしかあるがままの「いのち」を描きたいという思いが湧き起こります。その思いが、この絵本に結実しました。(店主)


たぬき

いせひでこ


平凡社

2021年11月17日発行

定価:本体1600円(税別)

2022年6月7日火曜日

【本の紹介】へび ながすぎる




 表紙に描かれた緑色の長い物体。綱引きができそうです。これはいったい何でしょう。

 実は、これはへびです。とてもとても長いへび。長すぎて、ねずみもうさぎもゴリラも、動物たちはみんなへびだと気づきません。

 長くてにょろにょろのへび。いろいろな形をつくって遊びます。みんな楽しそう。やっと気づきました。「わっ! へびだー!」。

 でも、それでおしまいではありません。驚きはまだ続きます。どんなオチが待っているかお楽しみ。(店主)


へび ながすぎる

ふくながじゅんぺい 作


こぐま社

2022年5月25日発行

定価 本体1400円+税

2022年6月3日金曜日

【本の紹介】ルナのたまごさがし




 明るく華やかな色使いの絵が魅力的な絵本です。テンポよく進むお話に引き込まれます。

 ルナはおとうさん、おかあさんと一緒に、新しい家に引っ越してきました。新しい学校に通うルナは、教室も友だちも好きになれず、ちょっと憂鬱です。

 ルナはお絵描きの時間にそっと教室を抜け出しました。廊下で白いたまごを見つけます。たまごに模様を描くと、蝶ネクタイを付けたうさぎが飛び出しました。うさぎは「たまごさがしに いかない?」とルナを誘います。友だちもつられて、たまごさがしが始まりました。あそこにも一つ、ここにも一つ。たまごが「ぱりん!」と割れて、出て来るのは「あたらしい はじまり」。気がつくと、ルナとみんなの新しい一日が始まっていました。

 イースターから着想を得たお話です。キリスト教の春の訪れを祝う行事のイースターでは「たまご」がシンボル。「たまごさがし(エッグハント)」はイースターの楽しいイベントです。(店主)


ルナのたまごさがし

たなか鮎子 作・絵


フレーベル館

2020年1月発行

定価[本体1300円+税]

2022年6月2日木曜日

【本の紹介】海とそらがであうばしょ




 素敵なタイトルの絵本です。幻想的な表紙の絵は、この絵本が導く世界の深さを予感させます。

 子どもの名前はフィン。フィンは窓から海を見つめています。おじいさんならきっとこう言ったでしょう。「ふねをだすには さいこうの日だ」。でも、もうおじいさんはいません。

 フィンにはおじいさんの話す声が聞こえてきます。「ずうっと ずうっと とおくにな、海とそらがであうばしょが あるんだよ」。フィンはおじいさんを思い出しながら船をつくります。疲れて昼寝をしてしまったフィンが目を覚ますと、いつの間にか船の旅が始まっていました。

 大きな金色の魚がフィンの旅の水先案内人を務めます。金色の魚は誰かとよく似ているように見えます。フィンと一緒に「海とそらがであうばしょ」に向かう旅を楽しみましょう。(店主)


海とそらがであうばしょ

テリー・ファン&エリック・ファン 作

増子久美 訳


化学同人

2020年11月発行

定価(本体2100円+税)

【本の紹介】さくらがさくと




 川沿いの桜並木のようすを描いた絵本です。まだ風が冷たい3月半ばの月曜日。いつものように、人々はみんな駅に向かいます。

 桜の木は花を咲かせる準備を始めていました。花びらが開くと、真っ先にやって来るのは鳥たちです。次の月曜日、みんなはいつものように駅に向かいますが、この日の朝はいつもとちょっと違います。「しゅうまつには まんかいかねえ」。さくらまつりはもうすぐです。

 桜の花に、私たちはいつも励まされていると思います。新年度が始まるころ、見事に咲き誇り、私たちが気持ちを新たにすることを後押しします。

 4月半ばの月曜日。花は散り、緑の葉が広がりました。そして、みんなはいつものように、駅に向かって歩いています。(店主)


さくらがさくと

とうごうなりさ さく


福音館書店

2020年2月10日発行

定価1540円(本体1400円+税10%)

2022年5月31日火曜日

「母の友」2022年6月号を販売中です!




 忙しい毎日を過ごす方にお勧めです。「母の友」2022年6月号の特集テーマは「気になるみんなの24時間」。時間の正体について考察しています。

 子育て世代3人の「とある一日」のようすを見せていただきました。24時間なんて、あっという間。共通点を見つけてホッとする人もいるのではないでしょうか。

 千葉大学で「時間学」を研究する一川誠さんが、時間との付き合い方について解説しています。

「時間をどう使うかは、どう生きるか、という問題でもあります」というご指摘に納得します。

  一人ひとりの時間は1日24時間と決まっています。何に時間を使うか、優先順位を考えてスケジュールを立てることが必要といえそうです。(店主)


「母の友」2022年6月号

福音館書店

2022年6月1日発行

定価580円(本体527円+税10%)

2022年5月28日土曜日

【本の紹介】うんこ虫を追え(たくさんのふしぎ2022年6月号)




 タイトルもさることながら、内容も強烈な絵本です。作者は「うんこ虫」の生態をとことん追いかけます。

 作者からうんこ虫と呼ばれているこの虫。本当の名前は「オオセンチコガネ」といいます。宝石のような輝きを持った虫ですが、大好物はシカのふんなどのうんこ。うんこに宝石というギャップが、愛好家にとってたまらない魅力になっているようです。でも、この虫の卵から成虫までの成長過程はまだよく分かっていません。

 作者は昆虫をテーマにした細密画の絵本を数多く手掛ける絵本作家です。「キラキラかわいいオオセンチコガネは絵本の主役にもってこい」と考え、その暮らし方を調べて絵本にしようと目論みました。うんこ虫を飼育しようと、作者の悪戦苦闘が始まります。凄まじいほどの試行錯誤の道のりが、ときにユーモアを交えて描かれます。

 この絵本の結論は、うんこ虫の生態はまだまだ分からないことばかりということ。それでも作者の満ち足りた気持ちは、読む人にとって一服の清涼剤になるでしょう。(店主)


うんこ虫を追え(たくさんのふしぎ2022年6月号)

舘野鴻 文・絵


福音館書店

2022年6月1日発行

定価770円(本体700円+税10%)

【本の紹介】僕への小さな旅

 小さな旅の絵本です。子どものころに暮らした海辺の町に帰る旅です。青い空と海の水平線が鮮やかに描かれています。  夏休みを過ごした古い洋館は、おばあさんの家でした。屋根裏の部屋に残されたおもちゃ箱の中に見つけた赤いボタンは、くまのぬいぐるみのチョッキについていたもの。くまの「モル...