腕のいい庭師のリパが、荒れ放題になったリシュカおばあさんの庭を見事によみがえらせるお話です。生き生きとした庭は人々にたくさんの贈り物をしてくれます。
リシュカおばあさんは花を育てるのが大好き。でも、リパが訪ねていくと、きれいだった庭には草が生え、家はツタに覆われていました。
猫のマリーがいなくなってしまい、リシュカおばあさんはすっかり元気を失っていたのです。リパは「わたしが、お庭を きれいにする」と宣言します。そうすればマリーもきっと帰ってくると信じたリパは、野鳥のシーコルを相棒に、庭づくりに着手しました。
リパの丁寧な仕事ぶりが庭づくりの楽しさを伝えます。柔らかいタッチの絵はシルクスクリーンの手法で描かれ、春の暖かい陽射しを思い起こさせます。(店主)
リパの庭づくり
福井さとこ 作・絵
のら書店
2022年11月8日発行
定価(本体1500円+税)