イタリアの昔話の絵本です。昔話の深みのある世界を幻想的な絵で見事に表現しました。
1本の梨の木を育てる男がいました。梨の実りが少なかったある年、男は梨の代わりに末の娘をかごに入れて王様に貢ぎます。娘は召使いたちに見つかって王様の台所で働くようになりました。
娘はぺリーナと呼ばれ、同じ年ごろの王子様とも仲良くなります。でも、それを妬んだ召使いたちが、ぺリーナは魔女の宝物を取ってこられると、ありもしない噂を流します。噂を聞いた王様は、ぺリーナに宝物を取ってくるように命じ、宮殿から追い出してしまいます。
その後のぺリーナの冒険にハラハラドキドキ。ぺリーナのやさしさに共感しながら、その勇敢な行動を応援したくなります。(店主)
梨の子ぺリーナ
イタロ・カルヴィーノ 再話
関口英子 訳
酒井駒子 絵
BL出版
2020年9月10日発行
本体1600円+税
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