家族で食卓を囲んでいる場面から、この絵本のお話が始まります。年配の夫婦と、おそらくその子どもの夫婦の4人。若い女性はもうすぐおかあさんになるのでしょう。たくさん食べるように、みんなから気遣われているようすがうかがえます。
ページをめくると、お食い初めの場面。あかちゃんが生まれたようです。みんなうれしそう。
ページをめくるたびに、あかちゃんは子どもに、少女に、そして大人の女性に成長していきます。成長に合わせて、食べることと関係する場面が描かれます。食べることは祝うことであったり、仲良くなることであったり、分かち合うことであったりします。人間の一生は食べることと切り離せません。あかちゃんは食べることを積み重ねて大人になっていくのです。
そして、食べることは命をつなぐことでした。あかちゃんだった女性はやがて母になり、自ら新しい命を育むことになりました。(店主)
たべる たべる たべること
くすのきしげのり・作
小渕もも・絵
おむすび舎
2020年2月23日発行
本体1500円+税
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