絵本作家の五味太郎さんのインタビュー記事が「母の友」4月号に掲載されています。8ページに及ぶ長い記事ですが、読み応え十分です。
五味さんがおっしゃることの一つひとつに肯いてしまいました。例えば、本はモノとしての「たたずまい」が大事だということ。本をまず手に取って、紙の質感を感じながら表紙や裏表紙を見る。全体のたたずまいを見て「うーん、なんかいいなあ」って思う。そこから本の楽しみが始まる。絵本も本であり、子どもたちにも、そのたたずまいから楽しんでもらいたいと思います。
子どもにとって絵本とは何かを考察する中で、「本を選ぶよろこび、自分に合う絵本に出会う楽しさ」は「自己発見」につながると指摘したことにも、眼から鱗が落ちる思いでした。さらに、それは自分以外のほかの人に触れるよろこびでもあるといっています。絵本は、子どもたちが自分という人間を形作っていく上で一つの手段となる。その上で、絵本を提供する側の大人は、子どもたちに「わからせよう」「理解させよう」「導こう」などと考えず、子どもたちに「礼節」を持って接することが大切ともいっています。
「母の友」は4月号から新年度がスタートします。新しい連載も数多く始まりました。どうぞ手に取ってご覧ください。(店主)
「母の友」2020年4月号
福音館書店
本体527円
2020年4月1日発行
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