文芸誌の「モンキー」voi.17 が入荷しています。村上春樹作品を多く英訳したことで知られるジェイ・ルービンさんが編んだ日本文学のアンソロジーが紹介されています。
このアンソロジーは “The Penguin Book of Japanese Short Stories” という短編集です。村上春樹さんがこの本の序文を書いています。その序文はこの本の解説ともいうべき内容で、とても面白く読むことができました。
この本には35編の作品が掲載されています。村上さんご自身はそのうち、ご自身の作品を含め6作品しか読んだことがなかったそうです。ですから、ご本人によると、この序文は一段高い場所に立って日本文学を案内する解説というより、「読者諸氏とほぼ同じ地平に立って」書かれたものということになります。
さて、今号の特集テーマは「哲学へ」。編集長の柴田元幸さんは、哲学とは「世界や人間に関する根本原理を思索によって探求する学問」との前提に立ち、自ら読んだ中でその定義に合致するものは岸田秀さんの「唯幻論」であると思い至りました。そして、この岸田さんを核に据えてこの特集を編んだとのこと。気になった方はどうぞお手に取ってご覧ください。(店主)
モンキー vol.17 SPRING 2019
スイッチ・パブリッシング
本体1400円+税
2019年2月15日発行
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