主人公のひげせんせいは、人形のお医者さんです。いつもちいさなバッグを持って走り回っています。人形も喉が痛くなったり鼻血を出したり、人間みたいに病気になります。そんなとき、ひげせんせいは急いで走って来てくれます。
木の兵隊さんの人形が病気になりました。「いたい、いたい。おいしゃさんを よんで。はやく、はやく」といって大騒ぎ。ひげせんせいは聴診器を出して心臓の音を聴きました。実は、人形に心臓はありません。音はしないから、ひげせんせいは聴くふりをするだけ。そうすると人形たちは安心するのです。ひげせんせいは患者を思いやる、やさしいお医者さんです。
12月になりました。冬です。外はどんどん寒くなってきました。ひげせんせいは人形たちがインフルエンザにかからないように注射を打ちます。ところがある日、ひげせんせいが風邪をひいてしまいました。さあ、たいへん。ひげせんせいは誰に治してもらうのでしょう。
オリジナルは1952年発刊のようです。レトロな雰囲気の絵を含め、やさしさに満ちあふれた絵本です。かかりつけのお医者さんはひげせんせいに決まりです。(店主)
にんぎょうのおいしゃさん
マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
J. P. ミラー 絵
こみやゆう 訳
PHP研究所
本体1300円+税
2017年8月18日発行
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