子どもも大人も楽しめる、おとぎ話の絵本です。森に住むパパゲーノはおよめさんがほしくてたまりません。ある朝、窓辺に鳥にやってきた鳥に誘われて、パパゲーノはおよめさんを探す旅に出かけます。
旅の途中、鳥が教えてくれました。ずっと行くと森の王の館があり、そこにパパゲーノにぴったりの娘がいるといいます。その娘の名前はパパゲーナ。パパゲーノはパパゲーナのことを考えると、うれしくて胸がどきどきしました。
この絵本のお話はモーツァルトがつくったオペラの「魔笛」がもとになっています。作者は巻末の解説で、暗い場面が多いこのオペラの中で、パパゲーノが登場する場面は明るく楽しく、観る人の気持ちを和らげてくれると書いています。パパゲーノを主役にしたお話を作ったら、きっとおもしい絵本ができるだろうと考えたそうです。その通り、とてもおもしろい絵本ができました。
総合芸術といわれるオペラは、少しハードルが高そうだと感じていました。オペラの知識もほとんど持ち合わせていなかったのですが、この絵本を読んで興味が湧いてきました。いつか「魔笛」も生の舞台で楽しみたいと思ます。(店主)
パパゲーノとパパゲーナ
小西英子 作
福音館書店
本体1500円+税
2017年11月20日発行
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