岩崎書店
トニー・ロス 作/絵
神島統夫 訳
怪獣が表紙を破って今にも飛び出しそうにしています。毛むくじゃらの体に緑の角、真っ赤なベロと鼻、吸い込まれそうな口。食べられちゃったら大変です。
怪獣は宇宙船に乗ってやってきます。大人しいバナナ星人が住む小さな星に着陸しました。ムシャムシャ食べられて、バナナ星人がかわいそう。そして、山をガリガリ、海をガブガブ、とうとう星までガツガツと食べ始めました。でも、星の芯は熱いから、北極と南極は寒いから残すそうです。星は、まるで丸かじりされた後のリンゴみたいになってしまいました。
怪獣は出会った星を片っぱしから食べてしまいます。とうとう地球を見つけました。宇宙船のレーダーにトミー坊やが映ると「たべちゃうぞーっ!」とわめきました。トミー坊やも食べられちゃうのかな?
宇宙の果てから始まるお話のダイナミックな展開を楽しみましょう。柔らかいタッチの絵もお話の流れを効果的に表現しています。恐そうだけど、ユーモラスな怪獣はどこか憎めません。
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