私たちの心に一抹の寂しさを残す絵本です。寂しい気持ちが続いたあと、希望の兆しも見えてきます。
広い大地を汽車が走っています。汽車の乗客は、一人の子どもとそのおとうさんを除き、鳥や動物たちです。
やがて汽車を降りる乗客がぽつりぽつりと現れ始めます。乗客が降りた駅には4桁の数字が描かれた看板が立っています。この数字は何を意味するのでしょう。
色調を抑えて緻密に描いた絵が私たちの目を引きつけます。4桁の数字の種明かしも記載されています。それを読んだとき、胸を突かれる思いがしました。この絵本は、未来に向かって走る汽車を描いて終わります。(店主)
ある星の汽車
森洋子 作
福音館書店
2025年10月5日発行
定価1,980円(本体1,800円+税10%)

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