この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。
名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッキリ」。これはチョッキリの仲間の「ハイイロチョッキリ」が持つ習性です。
この写真絵本は多種に渡るチョッキリの生態を紹介します。チョッキリの仲間は草木に卵を産みつけるのですが、ハイイロチョッキリのように木の実に産むもののほか、葉にそのまま産む、葉を巻いて産む、茎に産むなど、種類によっていろいろ。作者は、葉を巻くチョッキリに興味津々のようです。
卵を産みつけるため葉を巻いたものを「揺籃(ようらん)」といいます。チョッキリは葉に切り込みを入れたりしながら器用に巻いていきます。揺籃はそれぞれ特徴があり、作者ならずとも惹きつけられます。(店主)
チョッキリ 草木を切って子育てする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)
藤丸篤夫 文・写真
福音館書店
2024年5月1日発行
定価810円(本体736円+税)
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