光るきのこに魅せられた写真家がつくった写真絵本です。緑に光るきのこの神秘的な姿を堪能しましょう。
夜の撮影でもっとも心躍る瞬間は、ホタルなどの生き物が放つ光と、夜空の星が同時に見られるときだったそうです。発光生物への興味から、やがて光るきのこに導かれます。最初は八丈島の森に生息する多くの光るきのこから。そして、日本は光るきのこの種類が世界で一番多いと聞き、各地を渡り歩くことになります。
四国の徳島県に、朽ちかかったブナの枯れ木が20メートルほどの距離で2本並んでいました。それぞれに光るきのこのツキヨタケが生えています。深夜、霧が晴れ、星空がブナの森の上に広がりました。2本の木の間に天の川が輝き、光るツキヨタケの木に乗るように、真上にアンドロメダ星雲の渦も見えたそうです。
写真家のねらい通りの写真。まさに「奇跡のような光景」といってよいでしょう。想像してみませんか。私たちが知らないどこかの森で、夜にきのこがひっそりと光っていることを…。(店主)
光るきのこ(たくさんのふしぎ2023年6月号)
宮武健仁 文・写真
福音館書店
2023年6月1日発行
定価770円(本体700円+税)
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