分かち合うことの喜びが伝わる絵本です。楽しいことは独り占めしてもつまらない。みんなと一緒だから楽しみもいっそう大きくなります。39年も前に作られた絵本ですが、今でも魅力たっぷりです。
からすが石けんを拾って森に帰ってきました。ふくろうに体を洗うものだと教えてもらい、さっそく池で使ってみると、さっぱりしていい気持ち。森の仲間たちにも使ってもらうことにしました。
最初は、ねずみ。それから、りす、うさぎ、さる、くまと、次々にやって来ます。とうとう、ぞうまでやって来て、みんな「じゃぶ じゃぶ ぷるる ぷわららら」と楽しそう。でも、気がつくと石けんが見当たりません。からすは今にも泣きそうな顔です。
石けんは使えば無くなってしまうものだと、ふくろうが教えてくれました。ちょっと残念そうなからすですが、にっこり笑顔になりました。だって、みんなのからだから石けんのいい香りが漂っているのですから。(店主)
からすのせっけん(こどものとも年中向き2023年6月号)
むらやまけいこ さく
やまわきゆりこ え
福音館書店
2023年6月1日発行
定価440円(本体400円+税)
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