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2022年7月6日水曜日

【本の紹介】ひみつのえんそく きんいろのさばく(こどものとも2022年8月号)




 ファンタジーの絵本です。子どもの繊細な心情が描かれ、物語は余韻を残して終わります。

 リュックを背負い、水筒を肩から下げた子どもが、おかあさんと外をみています。楽しみにしていた遠足が雨で中止になったのです。部屋の中には、駱駝が歩く砂漠を描いた絵が飾られています。

 おかあさんは買い物に出かけました。一人残された子ども。突然、駱駝が現れ、「ぼくの くにへ えんそくに いきませんか?」と誘います。そこは、どこまでも続く金色の砂漠です。椰子の木が生えたオアシスには水が湧いていました。とろりとしていて、酸っぱくて甘い、金色の水です。

 子どもはおかあさんの声で目覚めました。家に帰ってこれたようです。髪の毛を触ると、金色の砂がこぼれました。おかあさんが買ってきたレモネードはオアシスの水と同じ味。子どもが「きんいろの さばくの みずだね」というと、おかあさんは「そうね」と応えます。おかあさんも、金色の砂漠に行ったことがあるのでしょうか? (店主)


ひみつのえんそく きんいろのさばく

くらささら 文

木内達朗 絵


福音館書店

2022年8月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

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