アジア・エスキモーに伝わる昔話の絵本です。母親のいうことを素直に聞かない子ぐまが主人公。多くの子どもが、自分と子ぐまを重ね合わせて楽しめる絵本です。
子ぐまが川で魚をつかまえようとしています。でも、母親からまだ小さくて無理といわれ、川から引きあげられてしまいます。
怒った子ぐまは、くま以外の動物になるといって母親の元を飛び出します。その後のいろいろな動物たちとの出会いが子ぐまの成長につながります。小ぐまの表情が生き生きと描かれ、愛おしくなります。母親だけでなく、登場するほかの動物たちの表情も優しく穏やかです。
アジア・エスキモーは、ロシア連邦のシベリアに住む少数民族だそうです。2002年の調査では、人口は1700人ほどだとか。冬には海も凍りつく厳しい自然の中で独自の文化を育みました。昔話のおもしろさは世界共通です。(店主)
きかんぼうのこぐま(こどものとも年中向き2022年2月号)
V. グロツェル G. スネギリョフ 再話
松谷さやか 訳
おくはらゆめ 絵
福音館書店
2022年2月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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