くわのみ書房は「村上春樹の絵本を読む会 vol.4」を11月16日(土)に開催しました。定員いっぱいの4人の方にご参加いただきました。
今回は「ポテト・スープが大好きな猫」(作テリー・ファリッシュ、絵バリー・ルート、訳村上春樹、講談社)を読みました。アメリカのテキサスの田舎が舞台です。根っからのテキサスっ子のおじいさんと、おじいさんが作るポテト・スープが好物という少し変わった猫の交流を描きます。
おじいさんと猫はいつもピックアップ・トラックに乗って近くの湖に魚釣りに行きます。でも、ある冬の朝、猫はなかなかベッドから起き上がってきません。ねずみ一匹捕まえたこともなく、役に立ったことのない猫です。おじいさんは一人で釣りに出かけてしまいました。その後、猫は家から消えてしまいます。何日か過ぎた後、おじいさんが空っぽの家に戻ると、玄関のポーチに猫が待っていました。しかもその足元には、大きな魚があったのです。
猫はたいへんな苦労をして魚を捕まえたようです。でも、おじいさんは、何より猫が戻ってきてくれたことがうれしかったのです。おじいさんと猫はいつもの生活を取り戻しました。私もほっとした気持ちになり、この絵本を閉じました。(店主)
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