人々にはお金持ちがいたり貧乏な人がいたり、違いがあります。その違いは格差と呼ばれ、格差は人々の間に争いを生じさせることがあります。格差を無くすにはどうしたらよいのでしょう。この絵本が一緒に考えようと呼びかけています。
お金持ちは上流階級、金持ちではないけれどひどく貧乏でもない人たちは中産階級、そして上流階級でも中産階級でもない人たちは労働者階級といわれています。上流階級のお金持ちは、自分たちの分け前を減らしたくないので仲間を増やしたくありません。中産階級の人は、ずっと今のまま快適に暮らしていきたいと
願い、そのせいで困っている人がいても気にもかけません。困っている人の多くは、労働者階級の人たちです。
上流階級や中産階級の人たちは労働者階級のことを「下層階級」と呼んできました。下等だからでもなく、頭が悪いからでもありません。稼ぐお金が少ないからです。労働者階級の人たちは一番弱そうな存在です。でも人数が一番多いのは労働者階級です。力を合わせれば強くなれます。そして、国はみんなのものであること、みんなが同じ権利を持っていることを知っています。人はみんな平等であることを知っているのです。
平等であるはずなのに格差がある。だから、階級同士の争いが起こり、それは長く続いていきます。争いのない社会にするため、私たちは格差について考えていく必要があるのです。この絵本は、私たちの社会の課題になっている4つのテーマを取り上げた「あしたのための本」シリーズの1冊です。(店主)
社会格差はどこから?
文 プランテルグループ
絵 ジュアン・ネグレスコロール
訳 宇野和美
あかね書房
2019年7月20日発行
本体1800円+税
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